男の性行動を分析する

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「私という病」 女として満たされない思い

中村うさぎの「私という病」を読んだ。上野千鶴子が書くように、女性は性的な客体であるために、「男に求められて満たされたい」という感情が必要なのだなと思った。

 

一つ気になったのは、下の話。セックスレスの問題と深くつながる。

 

【ホストの言葉】

「辛いですよー。もうね、明かりを消して真っ暗にしても、ババアの顔が薄ボンヤリと見えるわけ。それを見ると、萎えちゃううからさ。必死でギュッと目を瞑って、アイドルの顔とか思い浮かべてさ。正常位が一番辛かったねー。…」

 

中村うさぎ

あのホストとのセックスの孔径が、まざまざと蘇ったからだ。電気を消して、真っ暗にして。それでもギュッと目を瞑り。体勢を変える時は、目が合わないように注意して。相手の顔を見ないよう、ひたすら努力する。…

 

そうか、そうだったかのか。あのセックスは、そういうことだったかのか。心が無いとは、思っていた。ぎこちなく不自然そうで、愛も欲望も技巧もないセックスだとは感じていた。…

〜〜〜

 

これは、セックスレスの場合、男でほとんど起こる感情だと思う(そうでない場合も否定しないが)。少なくとも自分がセックスレスの時は、エロ動画の女を重ねて、妻を見ないようにしていた。中村うさぎは「ババアの顔」と言って、老化や顔にこだわっていたが、そういう問題ではないと思う(別に整形する必要ない)。20代でも、30代でも、妻の姿に興奮しなければ同じ感情が起こると思う。顔とか老化は、関係ないとは言わないが、本質ではない。

 

本当は、男自身も、こういう感情を耐えられないのだと思う。日常生活ではとても愛している妻に、こういう感情が起こってしまう自分を受け入れられない。それで、セックスレスになるのだな、と思った。本当は大好きな妻なのに、なんでこんな風に思ってしまうのだろうと。

 

別の例で言えば、女性が痴漢にあった場合の一例として、嫌でたまらないのに、あとで見ると、下着が濡れていて、体が感じてしまっていたことに気づく(こういう場合はほとんど無いと思うが)。そして、自分の体が、受け入れられなくなる。こういうパターンの女性の感情に近いと思う。

 

(本書でも、痴漢男待ち伏せ現場が出て来るが、本当にひどい振る舞いだ。自分の体の気持ちよさを無視して、頭の興奮という性欲に囚われるとこういう行動になる)。

 

とにかく男側は、妻に興奮しない感情をどうしたら良いか分からない。実際、本書に対する男のレビューを読むと、「だからどうしたら良いの?」みたいな反応もある。解決法がないと男は思い込んでいる。それで、次のような言葉になる。

 

「月に一度だけ、仕方ないから女として扱ってやるよ。」こういう仕打ちが、女にとって、どんなに悔しく悲しく屈辱的なことか、男たちは分かっているのか。

 

この問題は、セックスで、男が女に快感を与える、という構図を取る限り、永久に続くと思う。

 

解決法は、女が男を感じさせるパターンを取り込めば良いだけだと思う。本書では、「ペニスの裏筋をなめる」というのがよく出てくる。あたかも、男の快感に奉仕することは、蔑むべき振る舞いのように扱われている。でも言い方を変えれば、男を感じさせてあげているだけで、そんなに侮蔑の対象になることでもないと思う。

 

裏筋を舐める必要はないが、きちんと愛撫して、男を喘ぐ状態にすれば、男は、セックスている時に、相手の顔とか見えなくなると思う。ただ気持ち良い。女も喘いでいると、体の気持ちよさに集中するはずだ。男の体が気持ちよくなっていないから、冷静に顔とか見てしまうのだと思う。男側の視点も含めて考えると、解決策も出てくるし、女性側もこれほどの苦痛を感じなくて良いと思うのだが、、

 

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私という病 (新潮文庫)

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