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「感じない男」 射精の快感はしょぼい

森岡正博の「感じない男」を久々に読んだ(Kindle版)。私が初めてこの本を読んだのは20代後半だった。当時、衝撃を受けた。私が、射精に対して抱いていた感情を的確に言い表していたからだ。「射精の快感はしょぼい」射精する度に、そう思った。エロ動画の中でオナニーしている女は、快感で喘ぎ声をあげ、絶頂時には恍惚とした表情で身を震わせている。それなのに私の射精は、いつもあっけなく終わる。快感が来れば良い方だ。精液が漏れ出るだけで、快感すら伴わないこともある。そのような場合は、著者が言うように、射精の快感は小便と同じだ。

 

 

本書では、射精の感覚と、それに対する男の感情を、うまく言語化している。男性なら、自分の射精体験を重ね合わせることができるだろう。女性には理解が難しいだろうが、男の快感が、あまりにあっけないことと、そのことに苦しんでいる男が居ることさえ分かってもらえれば十分だ。

 

 

私は、本書に救われた。「森岡正博が勝手に言っている」と注釈が付いたとしても、「射精の快感はしょぼい」と思っている男が、私以外に居ることが分かったからだ。射精する度にしょぼい快感を実感するのに、当時「射精の快感はしょぼい」なんて意見を見つけることは出来なかった。射精は男のオーガズムとされていた。本書から10年以上たって、今では「射精は必ずしも快感ではない」ということは、受け入れられつつあるのではないかと思う。

 

 

本書で記載されているように、「性的に興奮している時には、何かすごい快感の世界にいけると思っている」しかし「実際に射精した後はいつも裏切られる」。「射精した後には、虚無感しか残らない」。射精の快感は一瞬だし、射精後の不快な余韻は「賢者タイム」という言葉が良く言い表している。

 

 

また、著者は「女が快感に身悶えする姿に対して、マスタベーションするたびに射精がいかにつまらないものであるか」落差を思い知る。その結果「女性に対する敗北感」を感じると言う。今やネットで、女がオナニーする動画はいくらでも見ることが出来る。女の絶頂の肉体反応が射精を上回ることは、誰もが知るところだ。女の快感が羨ましいという書き込みは至る所にある。しかし男優位の社会では、なかなか公言できない。私も著者と同様の感情を抱いていた。



そして女のように快感を得られない「男の体」に生まれてしまったという絶望感は、男の体から抜け出して、一度でもいいから「すごい快感」を味わってみたいという幻想を生み、制服やロリコンへの欲情を生み出すと言う。その感情は、精液や男の体への嫌悪感にもつながるようだ。偶然私は、そのような感情は抱かなかった。そのため、制服やロリコンに興奮感は感じないのだろう。この点は幸いだったと言うべきか。



本書の最後で、著者は「快感を求める男」を否定する。そして男は「不感症の体」を受け入れようという悲しい提言で終わる。これは、初めて本書を読んだ私には、絶望的な結論であった。男にはしょぼい快感しか与えられていないのに、どうしようもない。まるで不治の病にかかったかのようだ。

 

 

今、私が昔の自分に伝えられるのなら、射精の快感が高められる、ということを教えたい。なにも絶望する必要はない。方法が見つけられなかっただけだ。逆説的だが、射精したい気持ちを捨てるのだ。エロ動画を見る必要もない。性風俗に行く必要もない。オナ禁も不要だ。ただひたすら肉体を刺激する。そうすれば強烈な肉体的快感が味わえるのだ。射精が小便程度の快感になるのは、あまりに簡単に射精してしまうからだ。肉体的な刺激が足りないだけなのだ。

 

 

もし、しょぼい射精の快感しか与えられていない体に悩んでいる男がいれば、伝えたい。男は、射精で強烈な快感を感じることが出来るということを。いずれにしても、男なら、自分の「射精に伴う感覚と感情」を見直すために、ぜひ本書を一読することをお薦めする。

 

決定版 感じない男 (ちくま文庫)

決定版 感じない男 (ちくま文庫)

 

 

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